ことばのリボン「変わる」
最終金曜日以外は、加筆修正して出版した「ことばのリボン」からご紹介していますが、
震災から7年が経とうとしている時期ですので、新しいことばを届けます。
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東日本大震災から、もうすぐ丸7年。
8年目が始まろうとしています。
あれから自分の想いを届けるスタンスは、変わっていませんし、
その想いがベースになったからこそ生まれた「ことばのリボン」でした。
故郷を背負って・・・というのは、おこがましいかもしれませんが、
その気持ちが誰かに分かってもらえると、やはり嬉しいものです。
ただ。
私自身、あの日のことを思い出す機会は少なくなりました。
もちろん。
3月に入ると、自分が見ている景色の中に、
鈍い痛みを感じる切なさが渾々(こんこん)と、
湧き上がることは増えていきます。
それでも、遠くから眺める感覚もあります。
当時の気持ちを抱いたまま、日々を過ごすことは出来ません。
ゆっくりと茜色の空が、群青色の静けさに包まれるように。
また漆黒の闇から、太陽の暖かさであっという間に明るくなるように。
心も変わっていきます。
自然ですし、当然のことです。
忘れていくのではなく、捉え方が変わっていくのだと思います。
それだけ、私にとって日常が日常になっている証拠で、
幸せなことだと、素直に感謝しています。
そんな風に感じる人が、昨日よりも今日、今日よりも明日、
一人でも多くいてくれたらと願います。
日々のささやかな幸せを、じっくりと噛みしめて
皆さんと生きていけますように。
祈ります。