

ことばのリボン「包み込む光」
節目という言葉では決して片付けられない、 いつも以上に心を砕く3月がやって来る。 先日、駆け足で見てきた 会津絵ろうそく祭り〜ゆきほたる〜 幼心に恐怖を感じていたであろう子ども達が、 10年の時を経て、 安寧を願って作った銅製の行燈。 強くはないけれど、 とても温かくて健気なその光の波が、 辺り一面を照らしていた。 本当に、 本当に美しくて。 もうそれだけで、十分だと思わせるくらいだった。 あの日から、 私たちは、どれほどの悲しみに向き合ってきたのだろう。 そこから得たものは、 かけがえのないものばかり。だっただろうか。 傷ついて、傷つけられ、 無意識の中で傷つけたことだって、きっとある。 今回の余震で、 気づかなかった感情や考え方があることも知った。 前を向いて、歩くことが苦しいなら、 下を向いて立ち止まっても良い。 振り返って、見つめ直すことだって。 それぞれの歩みで、 自分と、 そして愛する人たちを、 これからも優しく包む光になろう。 みんなで。