

ことばのリボン「傷だらけの優しさ」
時々、昔の大失敗や後悔を、ふと思い出すことがあります。 時間を巻き戻して違う選択をしたかったこと。 低頭平身で、きちんと謝っておきたかったこと。 恥ずかしがらずに、真っ直ぐな眼差し届けたかった想い。 過去に置いてきた棘(とげ)だらけの荷物は、 時間差で、無造作にドサっと心に放り込まれます。 どうして、あんなことをしてしまったのだろう。 なぜ、ああいう言葉しか浮かばなかったのだろう。 ・・・出来ることなら記憶の中から消し去ってしまいたい。 当時は想像だにしなかった結果や苦悩、誰かの涙を 時間をおいて、後悔の念とともに嚙みしめるとき。 自分を守るはずだった棘(とげ)は、 回り回って自分に刺さるものでした。 けれど事実は消し去ることは出来ないし、 過去にさかのぼって、自分を責めることも出来ない。 ただ、そこに「ある」だけです。 いっぱい傷つけた。 同じだけ傷ついた。 だから、その傷や痛みを糧に 前へ進むしかないのだと思います。 自ら掻きむしったり、時に転んで傷だらけになったとしても、 いつかは癒えて、ゆっくりと丈夫になる心とカラダとともに。 今日よりも


ことばのリボンKindle「輝きを求めて」
以前の記事を加筆修正し、出版した電子書籍からご紹介しています。 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ この1ヶ月、自分自身を見つめ直す機会が何度もありました。 母校の放送委員会に所属する生徒さんから、 大会で私を題材にしたスピーチをしたいとの申し出があったのです。 以前講演会をした時の私の言葉が、響いたようです。 喜んでお手伝いさせて頂くことにしました。 すぐに彼女からは、山のような質問メールが送られてきました。 「これは何故?」 「あれはどうして?」 「この結論に至った経緯は?」などなど。 改めて聞かれるとドキっとする質問に、冷や汗をかきながら答えていました。 そんな彼女から、地区大会で準優勝を果たし、県大会。 そして全国大会に進むという報告が届きました。素晴らしい! 何度も読み直し修正して、先生に指導してもらう毎日……。 大変だったことでしょう。 これからの全国大会に向けてもさらにブラッシュアップが必要だと思います。 頑張って欲しいです。 彼女の大切な時間の中に、自分が存在しているということ。 嬉


ことばのリボンKindle「愛しいモノ」
いつも肌身離さず、傍(そば)においてあるストップウォッチ。 よく見てみると電池のマークが 点滅していました。 そろそろ電池がなくなりそうです。 はて。このストップウォッチ。 一体、何年選手だったかな……。 ラジオ番組のアシスタントをしていた 大学3年生の頃、当時のディレクターやパーソナリティから薦められたのが、 このストップウォッチ。 業界の方であれば、必ずと言って良いほど持っています。なかなか高額の代物。 当時の私にとって、 かなり勇気の要る買い物でした。 でも、このストップウォッチを持って いるだけで「出来る人」になった 錯覚(さっかく)を覚えたものです。 使わなくても良いのに、持っているのを自慢したかった新人時代。 原稿が上手く読めなくて、悔しい思いをしながら押したストップボタン。 当たり前の存在になった頃、雑に扱って取れたガラスカバー。 いつも、どんな時でも、一緒にラジオを作ってくれました。 私の声を、一番近くで聴いてくれている相棒です。 そんな愛しいモノに囲まれて歳を重ねていくって素敵ですよね。 モノが溢れて新しいものに飛びついて、 要


ことばのリボンKindle「思いやり」
電子書籍からご紹介しています。 ++++++++++++++++++ 花の彩り豊かな光景は、 心を弾ませてくれます。 その一つが、チューリップ。 愛くるしい佇まいです。 いつも通る公園の花壇には 赤・黄色・白・ピンクと、たくさんのチューリップが植えられています。 チューリップ全般の花言葉は、 「思いやり」なんだそう。 しみじみと素敵なお花だと思いました。 新生活がスタートして1ヶ月。 環境にも慣れ初めてくる時期。 勉強や仕事、完璧ではないけれど、 少しずつやり方が見えてきますね。 人間関係においても、気付くことが 増えてくるでしょう。 ここからが大切。 素敵な出会いがあって、唯一無二(ゆいいつむに)の友になれるかもしれない。 もしくは恋に発展するかもしれません。 逆に相容(あいい)れないと感じて、どう接して良いか分からないと思うかもしれない。 でも。 どんな出会いでも「思いやり」は忘れないようにしたいですね。 どちらか片方だけじゃなく、互いがその気持ちを持つことが大切です。 相手を思う気持ちが、 ほんの少し世の中を幸せにする。 その「ほんの少し」