

ことばのリボン「春になる」
「2月は逃げる」という言葉があるように、あっという間に過ぎていきます。 ゆっくりとスタートしたように感じる私の2018年ですが、 今月はにわかに賑やかな空気に包まれていました。 自分の原点は、これだと思う瞬間があったり、 いつまでも繋がっていたいという友人に会えたり。 じんわりと嬉しいなぁと感じる時間が多かった気がします。 私は、「福島」を胸に抱きながら、 故郷のためになるようにと仕事をしています。 まだまだ勉強不足だったり、実力が伴わないと痛感することも多いですが。 それでも。 それでも私なりに「伝えたい想い」があって、 それが、今日一人でも多く届きますように。 それだけは忘れずに、いつも仕事に向き合っています。 着飾るような難しい表現ではなく、シンプルな言葉で。 いつも通りの私の言葉で伝えることを忘れずに。 実を結ぶというのが、どんなことかは分からないけれど、 分かって欲しい人に、いつか分かってもらえるまで。 私はこれからも、色んな人の想いをすくい取りながら 言葉を紡ぎ、発信していきます。 目に見えない気持ちにリボンを結んで。 誰かの心に、そ


ことばのリボンKindle 「日々をすくい取る」
昨年4月に出版した電子書籍より、1編ずつご紹介しています。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 普段の生活で車は欠かせませんが、 運動を兼ねて歩くことが多かった週でした。 しっかりと防寒しながら歩き出すと、 徐々に身体もポカポカ温まって、汗ばむほどです。 そして車だと一瞬で通り過ぎる場所の、 見逃しがちな小さな看板や、 庭先に咲いたお花など発見がいっぱい。 好きな音楽を聞きながらだと、不思議と歩けてしまいます。 存在しているのに見逃して一瞬で過ぎ去ってしまうものが、 世の中には沢山あるのかもしれません。 日々のささやかな幸せや心を砕くべきことを、 なおざりにしていないかな。 噛み締めて実感して味わうべきことを、 簡単に済ませていないかな。 仕事も遊びも、日々の喜びも。 丁寧にすくい取って感じていかなくちゃ……と、 言い聞かせています。 冬の気忙(きぜわ)しい時だからこそ、 大切に。丁寧に。 そんなことを思いながら、 今日もてくてく歩きます。


ことばのリボンKindle 「ゆっくりゆっくり」
昨年4月に加筆修正して出版した「ことばのリボン」よりご紹介しています。 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 9月も半ばになり、秋らしくなってきましたね。 良い季節です。 そんな良い季節を味わうことなく、 ひたすら働いて慌しい日々を送ったりはしていませんか? 充実していることは良いことです。 でも詰め込み過ぎはいけません。 忙しい時こそ「ゆっくり」する時間は必要です。 「一日たっぷりと」とか、「しっかり休みを取って……」ではなく、 ほんの少しで良いと思うのです。 例えば車での移動中。 眠くならない程度に落ち着いた曲を聴いてみる。 新幹線であれば大好きな飲み物を飲みながら、本を読む。 甘いおやつを少しだけ持って、近くのベンチに座って景色を眺めてみる。 一つ深く呼吸をするだけで、心が柔らかくなります。 こっくりと深く、濃密な秋の季節。 おまじないのように「ゆっくり、ゆっくり……。」 心の中で唱えながら、過ごしてみませんか? 世界の美しさや、自然の恵み。 命を頂くことの有難み。 当たり前に過ぎ去っていく景色が、


ことばのリボンKindle「あなたの色」
昨年4月に出版した電子書籍より、毎週ご紹介しています。 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ラジオ番組の中で80年代~90年代の音楽を流していると、 当時の記憶がゆっくりとよみがえって、胸がキュンとします。 好きだった洋服、 観た映画、 よく出かけた場所……。 夏の終わりに感じる、切ない感覚と似ています。 学生時代や社会人なりたての頃に好んで着ていた色の洋服は、 今はほとんど選ばなくなりました。 そして今、当時の私だったら絶対に選ばない色や、 シンプルでいつまでも大切に出来そうなデザインに、 目がいくようになりました。 色は、人の深層心理に関わっているという話を聞きます。 自分が欲している物事や願望が、好む色を変える。 確かに、そうかもしれません。 どんなものにも馴染(なじ)む純粋さを持ちながら、 自分らしさも忘れずに。 喜びや悲しみ、怒り。 自分の中に沸き起こる全ての感情を愛せる。 そんな自分を優しく包む色を、 心に灯(とも)して日々を過ごしていきたいですね。